保育のピアノ

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幼児の歌唱指導とは‥(4・5児頃)

叫んでいるような、がなっているような声で歌っていませんか?

 

幼児(4・5歳児)の歌唱指導について、

4、5歳頃になると言葉や音程をある程度コントロールして、歌いたい声で歌おうとするようになってきます。

 

このことを踏まえて…

 

歌唱指導のポイントは3つあると思います。

1.脱力

2.意欲

3.歌詞

 

この3つを押さえて、きれいな声で歌唱を楽しみましょう!

 

1.脱力について

体に力が入っていると、がなり声になってしまいます。

「もっと大きな声で」と

先生に言われて幼児が大きな声を出そうとすると、力が入ってしまい悪循環になっていることが考えられます。

どうしたら脱力して歌うことができるのか考え、自然に力を抜くことができるようにしていくことが大切です。

 

遠くにいる人を「おーい」と呼んだり、

「やっほー」と声を出したりする時、

自然に力が抜けて通る声を出すことができます。

 

遊戯室や園庭などの広い場所の端に先生に立ってもらい、「○○先生を呼んでみよう」

と声出しをして「○○先生に聴かせてあげよう」と歌うようにしていました。

教室で歌う場合も、歌えるようになってきたら窓を開けて空に向かって歌うこともありました。

「遠くへ歌を届けたい」と思うことが、大きな声で気持ちよく歌うこと、自然に脱力することへつながると考えます。

 

2.意欲について

しょうがない先生が言うから歌うか…ではなくて

「歌いたい」「聴かせたい」「楽しい」と思う(思わせる)ことが、きれいな声で歌ったり気持ちを込めて歌ったりすることにつながると考えます。

 

集団生活ということで、歌う時間は決まっているかもしれませんが、こいのぼりが気持ち良さそうに泳いでいるのを見たら「こいのぼり」を歌ったり、歩いている時に「さんぽ」を歌ったり、生活の中で歌いたいと思った時に歌を楽しむようにしていました。

幼児発信だけではなく、先生が意識して歌を楽しむことで幼児も歌が大好きになると思います。

ピアノ伴奏なしでも、途中歌詞を忘れて「ふふふー」となっても、歌いたい時に歌うようにしたり、時には歌いたくなるように環境を用意したり、ただ歌うだけではなく、実体験やイメージ、環境は大切であると考えます。

 

3.歌詞について

歌に出てくる歌詞について、一緒に考えることが大切です。

例えばこいのぼりの「まごい」ってなんだろう…

と考えることで、より歌いたいと思ったり、歌詞の意味を知ってこういう風に歌おうと歌い方を考えたりすることができます。

 

歌詞が3番4番と覚えるのが難しい場合は、ペープサートや素話などで物語をイメージしたり、幼児と一緒に歌の絵を描いたりして分かりやすくしていました。

文字で書いて貼っておくのも良いと思いますが、すらすら読むことが難しかったり、文字を追ってばかりでイメージがなくなったりしてしまうような気がします。

絵や物語では、場面によってどんな風に歌いたいのかを考えたり、気持ちを込めたりすることができるのではないかと考えます。

 

以上の3つのポイントを押さえて歌唱指導することで、

幼児も先生も一緒に歌うことを楽しんでいきましょう!

 

さらに、歌いたくなる伴奏や息継ぎについて、またお話できたらと思います。